1 ペインの頭の一部が外れて中から本体が出てきた。 そばにある、はたけ カカシの体を目指し行く。 「ふぅ。この身体はなかなかいいな。この身体なら九尾の情報も集めやすいだろう」 そして、俺は新たに手に入れた身体で木の葉の里を巡り歩く。 ********************************************** 一息ついて俺は周りを見渡した。 どうやらここはひと段落ついたようだった。 (もう。ここは俺の手もいらないだろう) だから、俺は心残りのカカシさんの元へと足手まといになると解っていても行かずにはいられなかった。 さっきカカシさんと別れた辺りにやって来ると建物の破壊がすさまじかった。 そこ彼処に人が倒れていた。 俺は辺りを見回した。 カカシさんは倒れていない それをこの目で確かめるように チョウザさんが倒れている辺りが一段と破壊痕がひどかった。 それなりに近い場所に見かけない男が倒れていた。 (きっと、あれが倒された暁の男なのだろう) 俺はそいつから目をなるだけ離さずに周りにカカシさんがいないか確認をした。 どうやらカカシさんは別の場所へ移動していないようだった。 ここに俺のやるべきことはないようなのでまた、カカシさんを探し求めてこの場所を後にした。 色々な場所へ行ってみたけれどなかなかカカシさんは見つからなかった。 ふと、もしかしてあそこにいるかもしれないと思い。俺は慰霊碑に行ってみることにした。 思った通りにカカシさんはそこにいた。 まるで自分以外の全てを拒絶するようにそこに佇んでいた。 俺は、戸惑いながらもそっと「カカシさん」と吃驚させないように聞こえるか聞こえないかぐらいの声音で彼の名を呼ぶ。 俺に呼ばれたのに気づいたのかそれとも俺の気配に気づいて振り返ったのか分からないがカカシさんは俺を見た。 いつもと雰囲気が少し違うような気もしないでもないがこんな時だからとそれを俺は無視した。 この後、俺はこの直感を無視したことを死ぬほど後悔した。 俺は、ちっとも動こうとしないカカシさんを不審に思いながらも、そばにいたかったから俺は、彼に一歩、また一歩と少しずつ近づいて行った。 あと一歩で彼に触れられるほど近くに立つ距離になった時、いきなりカカシさんに腕を引っ張られて、そして押し倒された。 俺は吃驚してちょっと首を傾げながら「カカシさん・・・」と訝しげに呼びかけた。 何を思ったのかカカシさんは無言で俺の忍服を脱がしにかかった。 俺はあわてて 「や、ちょっと。何するんですか」 と、言いながら抵抗した。 すると、カカシさんは、「ちっ」と舌打ちをすると、見慣れない物で、俺の忍服を破り捨てた。 それを見た俺は (あれは、暁の男が使っていた武器! まさか、これはカカシさんじゃなくて暁の男が変化した姿なのか) 俺の変化を見てとったのか、彼は 「お前が思っているのとはきっと違うと思うぞ」 と応えてきた。 クックックッ。 と喉で笑うと何を思ったのか、ボロボロになった服で抵抗し続ける俺の手を一つに縛りあげそれを地面に縫いつけながら 「この身体は間違いなく はたけ カカシのものだ。身体だけはな」 楽しそうに教え、また男は クックックッ と嘲笑った。 「嘘だ! カカシさんがお前なんかにやられるはずがない」 とっさに叫んでしまった。 「好きにしろ! いやでもわかるさ」 そう言い置いてこの男は顔を近づけてきた。 こんな所で情事におよぶ気は更々なかったので、俺はとっさに顔をそむけた。 すると男は俺の項に舌を這わせて吸いついてきた。 ゾクゾクとした官能が背を走り抜けた。 その後、首筋にチリッとした痛みが走った。 (痕を残された! う・そ・だ!) 俺が軽いパニックを起こして混乱している間にも、彼は、俺の首に吸いつきながら、腕、肩、腰と、その手で愛撫していった。 まるで、カカシさんにされているみたいに 「んぁ。いやぁ… や・め…て……だ…い。 …んくっ」 その手管に溺れてしまいそうな体を意志の力で何とかつなぎ止めるのがやっとだった。 カカシさんによって俺の体は敏感に反応を返してしまう。今はそんな体がいやだった。 カカシさんだけど、カカシさんじゃないモノにいいようにされて… 「ふぅ。……んん…っあ…」 俺の声に気を良くしたのかそいつは、プックリと小さく立ち上がり始めたそれを、いきなり含んで舐めてそして歯を立てた。 「いやぁ―」 その瞬間俺の口から甲高い声が上がった。 こんなにも心から嫌悪しているのに、体に触って無体を強いてくるその男の指も唇もカカシさんのモノだと思うだけで簡単に熱を上げる。 男は、さらに俺の胸の飾りを執拗に嬲る。 「…ふぁ。 ん―っ。 あぁん」 男の指と唇に翻弄され俺は既に微塵も抵抗することが出来なくて、ただ、ただ嬌声を上げるばかりだった。 (いやだ。いやだ。カカシさん) 俺は心で何回も、何回もカカシさんに助けを求めていた。 男に嬲られながら。 でも、現実は変わらなくて、俺は男を腹に乗せて、よがり狂っていた。 (カカシさんがいい。こんなのは嫌だ。カカシさん。カカシさん。……。) ずっと、嬲られてよがりながら、届くことのない声でカカシさんを呼び続けた。 男の愛撫は次第に下へと下がっていった。 そうやって、男に愛撫をされていると、俺の下半身は反応を返して、熱を一点に集めていった。 だんだんと熱を集められて形を成していく自身に、例えどんな事をしても相手には知られたくなかったのに…、相手から隠すつもりで体を捩ったのがいけなかったのか、そいつは服の上からそっとソレを撫でてきた。 「っん っは!」 たったそれだけの刺激で俺のソレは、張り詰めんばかりに膨れてその布を押し上げた。 「クックックッ。どうやらイイみたいだな」 おもむろに男は俺のズボンを緩めて直に触れた。 侮蔑の笑みを浮かべながら、その眼は熱を宿し俺をイかす為にだけに男はその手を動かし始めた。 「っや、ぅん、んあぁ。 っは!」 そんな表情は絶対しない。だから目の前の男はカカシさんじゃないのに俺は、ただイきたくて、男に強請るような言葉を吐いてしまったと思う。 意識は朦朧として、それでも最後の力を振り絞るように、何とかして彼から少しでも遠ざかろうと必死に踵(きびす)を蹴る。 しかし、彼に抑えられていて、踵(かかと)はただ地面を掻くだけだった。 男は俺の胸にかじりつき更なる愛撫を加えた。 俺はその刺激にあっけなくイってしまった。 気をやっているとその男は舌舐めずりして、怖気が立つような嫌な眼で俺を見つめて下着ごとズボンを膝まで下ろしてしまった。 「くそっ。放せ」 俺は必死になって足掻いたがびくともしなかった。 そうこうするうちに、男は俺自身に手を添えてまるでそれを喰らう様にそれを口に含んだ。 「ふぅ……、ぅん。っやー!」 いきなり男はそれに歯を立ててきた。 俺は喰い千切られるのではと恐怖した。 しかし、それは杞憂に終わった。 俺は男が与える快楽を逃そうと無駄な努力をしていた。 だから気付けなかった俺はいつの間にか男の指を加えこまされていることに その指がある一点をついたことによって俺は気づかされた。 「っいや――――――っっ」 俺はその刺激に体を震わせて大きく仰け反り、二度目の吐精に酔いしれた。 俺は力の抜けた体で上がった息を整えようと努力した。 その間何のリアクションも返さない相手にいぶかしんでそっと目を開けて俺は男を見た。 「…っんな!」 俺はあまりの衝撃に言葉を失った。 男は顔からどろっとした白いモノを垂らして茫然としていた。 (ど・どうしよう。俺、が・顔射しちゃったよ(泣) カカシさんの顔に掻けちゃったよ) 俺は混乱の極みにいた。 いち早く自我を取り戻したそいつはおもむろに俺の脚を胸につく位まで掲げて、俺の後ろにソレを宛がってきた。 混乱していた俺はそのいつもと違う性急な動作で、全く解してもいないところに触れてくるその感触に恐怖し、無意識で我武者羅に叫んでいた。 「嫌だ。カカシさん、助けて。助けてカカシさん。カカシさーん………」 俺は絶叫するように、みっともないほどに取り乱して泣き叫んでいた。 すると急に、ぎゅっと力強く抱き込まれていた。 「良かった。間に合った、もうダメかと… 間に合わないかと思いましたよ」 そう耳元で安堵の息とともに囁かれた。 「カカシさん?」 「そうですよ。イルカ、あなたのピンチにいてもたってもいられなくて戻ってきちゃいました。」 そう言って抱き起こされてそっと頬にキスを落とされた。ちゅっと可愛い音がしそうなやさしいキスを顔中に いつの間にか自由になった手で確かめるように俺はカカシさんの両頬に手を添えてその瞳を覗き込んだ。 「本当だ。カカシさんだ、おかえりなさい」 俺は嬉しくて、とろける様な笑みを浮かべてカカシさんに抱きついた。 「うわ、ちょっ イルカ、ちょっと待って」 カカシさんは慌てて俺から離れて、自分のベストを俺に掛けてくれた。 「その格好で抱きつくのは無し。俺の理性が持たないから。そんな可愛い顔で笑うと襲っちゃうよ」 カカシさんは苦笑いを浮かべながら俺から少し離れて周りを見渡していた。 俺はふと思い出してカカシさんに聞いた。 「カカシさん。あの男はどうなったんですか」 カカシさんは少し首を傾げ「あの男?」と呟いて 「あぁ。なんか分からないけどどうやら俺が滅してしまった見たいです」 「倒したんですか?」 俺の質問にカカシさんは笑いながら 「あいつをどうやら俺が乗っ取ったようなものですね。副産物ですがどうやら奴の能力も俺が使えるみたいですね」 まるで楽しそうに歌うようにカカシさんが答えた。 「それは、凄いですね」 俺は本当に感心して彼を見上げた 「うーん。それはどうでしょう?」 そんなこと言う彼を不思議そうに見つめているとカカシさんは 「ふぅ。ちゃっちゃっと終わらせますか」 ため息をついて、そう言ってカカシさんは、その瞳を見たことのない模様に変えて里を振り返った。 ******************** 俺は新たな身体を手に入れて、九尾の情報を聞いて回った。 先ほどの身体よりは、楽に手には入ったが、核心には程遠かった。 あてどなく歩みを進めていたら、いつの間にか、碑のような、石の前に来ていた。 今後の方針に変更を加えるかどうかを決めるべく、俺はそこで少しの間思案することにした。 どれくらいたったのだろうか、不意に何かに呼ばれたような気がして、振り返ればそこには、木の葉の額当てをした一人の男が立っていた。 男は俺を警戒しているのか、ゆっくり、ゆっくりと、一歩一歩俺に近づいてきた。 気付くと俺は、近づいてきた男の腕を手繰り寄せて押し倒していた。 自分には、まったくもってそんな気は無いのにこの身体がゆうことをきかなかった。 今の状態は自分が望んだことではなかったが、この身体は止めようとする素振りすらなかった。 目の前の男は、ただの野暮ったいだけの男に見えた。 しかし、剥いてその項に口を寄せたら何とも言えない声で鳴いた。 俺は、自分の意志通りにならない身体とその男の声に煽られるように、その情事にだんだんとのめり込んでいった。 項、腕、肩…… そして、小さく主張している胸の飾りへと愛撫を加えていく 「んぁ。いやぁ… や・め…て……だ…い。…んくっ」 俺は何時の間にか目の前の男に釘付けになっていた。 この男をもっと淫らによがらせたいと思い俺はこの身体が欲するがままに、男の体を弄んだ。 息が上がっていく、身体が熱くて喉が渇く、男の痴態に煽られて、下肢に熱が集まってきた。 胸を食み、その他を嬲る。 「いやぁー」 いいように翻弄される男と精神(俺) そのうち、男に施していた愛撫を下の方へと移していった。 ふと気付くと男のそこは形をなしていた。 そっとなぞると男は身悶えながら鳴いた。 そして俺は戸惑うことなく男のソレを直に触れた。 男をもっと鳴かそうと俺はソレを扱いた。 男は無駄な足掻きをしていて、嘲笑は絶えなかったけれど、俺は男に絶頂を迎えさせる為に、唇をその胸に落とした。 すると男は俺の手に芳醇な密を撒き散らした。 その蜜に濡れたソレを見つめて俺は唾を飲み込み下着ごと男のズボンを下ろしおもむろにソレを飲み込んだ。 蜜を纏わり付けた手が寂しかったので男が別の事に気を取られている内にその手を中へとあてがった。 そして身体が命じるままにその指を動かした。 そしてその指はもとから知っていたかのように、ある一点を撫で上げた。 「っいや――――――っっ」 男は急に体を震わせて大きく仰け反った。その拍子に口から大事な果実を零してしまった。 その瞬間、びちゃっ と顔に何かがかかった。 それは芳しい匂い それは俺を狂わせる 熱い、喉が妬ける 頭がクラクラする 欲しい 何が欲しいんだ 何かが欲しい 男が… 俺が? この男を? ふと気づき男を見やると 呆けた顔して、無防備にこちらを見やってた。 その艶の滲んだ顔で見つめられて俺は…… 男の足を割り開き、慣らしも解しもしてない小さな蕾に、俺の逸物を宛てがった。 急に男は暴れだした。しかし俺に抑えられていて、その行為は意味をなさなかった。 「嫌だ。カカシさん、助けて。助けてカカシさん。カカシさーん」 そして俺は全てを奪われた。 未だに何が起きたのか定かではない。 ただ言えることは 俺は、別の誰かと溶け合ってそいつになった。 偶然。必然。それとも 運命 それは俺にも解らない 俺は今幸せだ それさえ解れば十分だった やっと手に入れた安らぎなのだから 戦もない 飢えもない 差別もない ただただ広がる平和 幸せな安らぎを 2へ NOVELへ |