side:イルカ 流れ堕ちる星に願う。 (どうか、祭り当日が晴れますように) 本当に心から願うモノは叶わない夢のようなモノだから、近日開かられる祭りの天気を流れ星に願う。 ここ2,3日の間は夜の10:00〜明け方の4:00頃まで沢山の流れ星が見えるはずだからと、俺は毎晩流れ星に願う。 俺の種族は絶滅の危機に瀕していた。といってもモンスターと呼ばれる種族はどこもかしこも絶滅の危機に瀕しているのだけれど・・・ 俺の一族は、水妖性種族の中で最も優れていたけど・・・ 人間どもの世迷言に巻き込まれて、乱獲され今では同族に会える事さえ稀であった。 一般的に人魚とか、マーメードとか、半漁人とか、場所によってまちまちの呼名で呼ばれていた。 水の中で俺達一族に敵うモノなど有りはしないのだ(今現在は泳ぎのみだが)。 遠い昔のご先祖様なら妖力も強く泳ぎ以外にも、力があったといわれているが、実際は本当に有ったかは怪しいところだと思う。 今から俺は、近日中に開かれるハロウィンパーティーが楽しみでならなかった。 その日は、他の種族の仲間みたいな者達と楽しく遊べる日なのですでに、わくわく ドキドキ しっぱなしの俺は、すでに寝不足気味だった。 人間の子供と遊べるのも楽しみの1つでもあった。 人間の大人は怖いけど子供は俺達となんら変わらないので、俺は一夜限りではあるが彼らと話せることも楽しみにしていた。 俺は何時も独りだけど、年に1度この祭りの日だけは独りじゃない。 だから、淋しくなんて無い・・・ どうか願いが叶うのなら流れるお星様、お願い 『ずっと俺と一緒にいてくれるヒトが欲しい』 ぽつりと心の奥の願いをこぼす。 胸の痛みに俺は思わず湖面より水中に潜る。 誰も見てはいないけど、零れ落ちるモノをごまかすように俺は湖底に身を委ねた。 流星にひっかけてハロウィン前のお話を書いてみたのですが・・・ しかも、第二弾?(汗) こんな事してよかったのかな・・・ 読んで下さいました方が喜んでいただければ幸いです。 お読みいただきありがとうございました。 拍手粗品へ |